おはようございます!
ゆとり教育の典型であるどうしようも無い新入社員だった私に、良い影響を与えてくれた元同僚5人の人間力について、毎週水曜日に1人ずつ書いていきたいと思います。
今日は2人目、『ありのままの不器用オジサン』上司Bさんの人間力に触れていきたいと思います。
【シリーズの前置きはコチラ】
【初回はこちら】
【目次】
ありのままの不器用オジサンの人間力?
Bさんはこんな人
Bさんは、前回書いた恩師Aさんの異動により、後釜として移動してきた。
年齢はAさんより結構上で、当時で50歳くらいだったと思う。
見た目は白髪交じりで少し薄い髪。
なぜか唇はいつもリップクリームでテカテカ笑
結構ズケズケと初対面でも話してくるタイプで、独身、趣味はゴルフ、好きな話は野球。
仕事終わりはジムでエアロビして風呂に入って帰るらしい。
自転車通勤されていたが、冬は紫のナイロンパーカーのフードをかぶり、目の部分しか見えないくらいにキュンキュンにフードを絞っていた。
良い意味でなめられやすいタイプで、飲み会の無礼講では部下から結構いじられ、「やめろ」と言いながら、嬉しそうにしていた。
この方は、仕事に関してはできるイメージは全くなかった。
当時会社の業績が悪くなってきていたので、事業所のボスからのプレッシャーも激化してきていた。
毎日Bさんは絞られっぱなしで、それでも何も改善策は思い浮かばないないといった感じだった。
Bさんの良いところ
メンタルが強い
Bさんはメンタルが強い。
ボスにコテコテに絞られて、普通だったらゲンナリする場面があっても、そのすぐ後には、年齢的には年下のボスに「そういえば、あそこの店美味かったよな」とタメ口で気持ちを切り替えて話しているのだ。
さっきまで、「おまえ、何考えてんねん!」とボロカスに言われた後にだ。
私だったら心はシクシク泣き続け、まともに話せないと思う。
部下にご飯をおごってくれる
これは冗談でもなんでもなくて、Bさんはたまに同行すると、必ずご飯をおごってくれた。
結局お金かい!と言われるとあれだが、先輩が話していた言葉がとても府に落ちたことがある。
先輩「いくら良い上司でも一つもおごってくれない上司と、いけてない上司でも毎回おごってくれる上司やったら、それだけで結構ダメな上司のポイントあがらへん?」
そうなのだ。
やはり人間、比べてしまうもので、これって残念ながら間違いないと思う。
部下にはおごってあげるという姿勢、良くも悪くも部下は良く見ている。
Bさんに結婚式スピーチをしてもらったこと
今まで大してBさんの良いところを紹介できていないが、Bさんに対して心から尊敬を覚えたエピソードがある。
それは、私の結婚式のスピーチ。
先ずは事業所のボスにお願いしたのだが、どうしても家の用事と重なり式に出れないと言われてしまい、そうなると恩師Aさんではなく、現在の上司Bさんにお願いすることになる。
ちなみにAさんには乾杯挨拶をお願いした。
その時、ボスが来れなくなりスピーチをお願いできますかとBさんに聞くと、即答で「ええよ!任せといて~」が帰ってきた。
私はそんなに期待していなった。(失礼すぎ笑)
そして当日本番、司会者に、Bさんの名前が呼ばれた。
大勢の参列者の前にBさんが立った。
すると、Bさんはカンペも持たず、すらすらとスピーチを始める。
その内容は、よくある形式的なスピーチではない。
私の為、妻の為、私を支えてくれた人達の為の、誰が聞いてもオリジナルなスピーチだった。
気取らない言葉で、私の成長過程から仕事の頑張りを話して下さり、妻にも気遣いの利いた言葉をかけてくれた。
他の結婚式でも聞いたことがない素晴らしいスピーチだった。
聞いて泣いている人だっていた。
ちなみに、『(りょうさんは)事業所内で走り回り、パソコンすらバタバタ打って忙しいやつだ』という第一印象だった、という話から入る。
実は当時のDVDを掘り起こして、再び再生して拝見したのだが、今聞いても本当にBさんの優しさを感じる。
もう泣きそう。
後で同席者に聞くと、ギリギリまで席でカンペを繰り返し読んでいたそうだ。
沢山練習してくれたんだろう。本当に有難い。
その後のBさん
結婚式前から会社の経営状況は悪くなっていたが、後にさらに悪化していく。
私は退職するし、Bさんは降格させられ、早期退職を迫られる。
ある年齢以上の人は「今辞めれば退職金が出ますから」と肩を叩かれ、Bさんも結局は退職することになる。
ちなみに私の方が先に辞めるのだが。
その時に思ったのが、Bさんはこうなる事をわかってたんじゃないかって。
自分が「上司」という立場でいられるのももう長くないと感じていて、そんな中での部下の結婚式のスピーチ。
これはきっと最後の部下のスピーチだと、Bさんはわかっていたのかもしれない。
そう思うと、何とも言えない感情になった。
Bさんの飾らないありのままの背中。
その偉大さに私が気づくのは遅かったけれど、心から尊敬しました。
本当にお世話になり、ありがとうございました。
これで『ありのままの不器用オジサン』については以上です。
読んで頂き、ありがとうございました。
ではまた来週!
あとがき
Bさん退職後に、ラインで相談したことがあります。
Bさんは保険のコールセンターに転職して、楽しくやっているそうです。
なので、私も保険で悩んでいたので、アドバイスを頂きました。
いつか一緒にゴルフも回ってみたいです。
次回人間力に触れる③【声が大きなムードメーカー 先輩Cさん】はこちら↓